物流業界でのデパレタイズ作業の自動化を検討しているが、どのようにして効率化と高速化を実現できるかというお悩みにお答えします。3Dロボットビジョンシステムは、その精度の高さとスピーディな処理能力により、複雑な荷物の扱いも自動でこなせるようになっています。しかし、ただ速いだけではなく、自社の現場環境に合った適切なシステム選びが重要です。本記事では、高解像度の3Dカメラと高速ロボットコントローラーを組み合わせた事例を紹介し、どのようにそれらが荷物の正確な認識と迅速なデパレタイズに貢献しているかを詳しく解説しています。これを参考に、自社のニーズに合ったシステム選定を進めてみてはいかがでしょうか。
3Dロボットビジョンは3Dカメラによる高解像度撮影と画像処理ソフトウェアを組み合わせてワークの形状や位置を3次元的に認識するシステムです。物流現場でのデパレタイズを自動化をする場合、条件として、まず処理能力の高さがあげられます。
処理能力とは1つのワークのデパレタイズを行う単位で、1分や1時間など一定時間に行われるデパレタイズ回数が多いほど処理能力が高いということになります。処理能力を向上させるには以下にあげるような条件が必要となります。
3次元ビジョンセンサーは対象物体の輝度(色)だけでなく奥行き(3次元)情報で距離を測ります。3Dビジョンセンサーの精度は採用されている認識アルゴリズムによって決まります。
産業用ロボットは時間が経過するとプログラムの座標位置からずれが発生するため、ずれを調整するキャリブレーション作業が必要となります。3Dロボットビジョンシステムを利用することで、これまで人間が手作業で行っていたキャリブレーション(ワークの向きや位置決め)を自動化することができます。スピーディで高精度なキャリブレーションであるほどロボットコントローラーを高速化できます。
ロボットハンドはワークに直接触れる部分なので、ワークの数だけロボットハンドの種類があるといっても言い過ぎではありません。ロボットハンドは作業の精度や速度に大きく影響するため、荷物やワークにより適したロボットハンドを選ぶことが重要です。
処理能力が高ければ高い分、多くのデパレタイズが可能となります。しかし必ずしも処理能力が高い3Dロボットビジョンを選べばよいというわけでもありません。現場が処理能力に対応できなければオーバースペックになってしまい、使いこなすことができず無駄になってしまうこともあるからです。
大量ワークのデパレタイズ時間(タクトタイム)を短縮したいのであれば処理能力が高い方がよいですが、作業員の負担を減らしたいのであれば、より省人化ができるようなシステムを選ぶべきでしょう。
3Dロボットビジョン導入時には処理能力の高い3Dロボットビジョンであることだけでなく、何を目的としているのか明確にしておくことも重要です。
協和紙工株式会社様の第2ロジスティクスセンターでは出荷ケースの荷下ろし作業を自動化するために知能ロボットシステム「MujinRobotデパレタイザー」2台を導入。マスターレスでマルチピックができるMujinRobotデパレタイザーは独自のロボット知能化ソフトウェア搭載で自律的により適切な動作を行うことができ、3Dビジョンの認識精度向上と認識範囲拡大、コントローラー高速化によってロボットの処理速度アップも実現、2m以上に積まれた荷物でも認識可能です。センターでは1台で1時間1,000ケース以上という高い荷下ろし能力によって安定的な出荷体制構築と出荷能力の向上を実現しています。
参照元:Mujin公式サイト(https://mujinspire.mujin.co.jp/ja/2023/03/協和紙工様、mujinrobotデパレタイザーで荷下ろしを自動/)
Kyoto Roboticsの物流業界向け「デパレタイジング・ロボット・システム」は独自開発の3次元ビジョンセンサーが荷下ろし作業をしながら荷物のサイズ・色などのデータを取得し自動登録するので事前の箱データ登録が不要です。また積まれた箱に合った動作経路を自動作成するのでティーチングの必要もなくデパレタイズ作業の高速化を実現できます。東京本社で開かれた「3DビジョンSI展示会」では毎時800箱の高速デパレタイズを披露しました。
参照元:robot digest(https://www.robot-digest.com/newarticle/?id=1542189932-847001&dp=2)
総合物量行の路地スティード中部株式会社さまでは、飲料等のケース品が大量に出荷されるドラッグストア向け物流拠点で、仕分けラインへのケース投入作業に荷降ろしロボットシステムを採用。
多様な重量、強度の梱包箱を安全・確実に、生産性を落とさずにデパレタイジングできるようになり、コンパクトな設置スペースと生産性を実現しました。
参照元:東芝公式サイト(https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/security-automation/robotics-logistics/case.html)
独自技術の3次元AIビジョンを搭載しており、単載・混載を兼用できるロボットです。自動で対象物を判別し、異なるサイズや外観のケースを荷降ろしできます。AI追加学習機能により、マスターレス運用が可能で、特殊な形状のケースが流通しても学習して認識します。
これらのソリューションにより効率的なシステムアップを行い、1時間あたり最大750個の荷降ろしを実現します。
参照元:Kawasaki Robotics公式サイト(https://kawasakirobotics.com/jp-sp/depalletize/)
粉物の搬送は、積み上げられた状態では袋の形状が変わるため、ロボット活用に課題がありました。袋体のピッキング・デパレタイズを自動化するために、吸着タイプのロボットハンドを導入。袋対の傾きを認識してピッキングし、指定された場所にデパレタイズします。
乱雑に積まれた袋でもマスターレスで正確に認識・ピッキング・デパレタイズができ、作業スピードが向上しました。
参照元:東京エレクトロンデバイス公式サイト(https://www.inrevium.com/product/bags_picking/)
スピードだけではない!
物流倉庫の自動化に重要な、箱・袋物の「デパレタイズ」「パレタイズ」「ピースピッキング」に対応し
かつ、需要の多い「混載」にも対応できるメーカーを紹介しています。
3Dロボットビジョンの導入によって物流現場のデパレタイズ自動化、処理能力の向上や高速化が実現できます。しかし、必ずしも処理能力が高いものを選べばよいというわけではありません。3Dロボットビジョンの導入前には自社の目的を明確にした上で、より適したシステムを選ぶようにしましょう。
ここでは、負荷の高い作業からの自動化、倉庫全体の自動化、2つの自動化ニーズに分け 本サイトで紹介している物流向け3Dロボットビジョンシステムを提供する20社(※)から、物流倉庫の自動化に重要な箱・袋物の「デパレタイズ」「パレタイズ」に対応し、かつ需要の多い「混載」にも対応できる3Dロボットビジョンシステムによるソリューションを提供するメーカーを紹介します。
※本サイトでは、2023年2月20日時点でGoogleにて「3Dロボットビジョン 物流」で検索した際、上位100位までに公式サイトが表示され、実際に物流向けのシステムへの対応記載がある20社を紹介しており、その中から上記条件で選出しています。
※20社中、上記条件に当てはまるのは、「マイクロ・テクニカ」「Kyoto Robotics」「Mujin」の3社ですが、ピースピッキングにも対応しているなど、より幅広く対応できる「マイクロ・テクニカ」「Mujin」の2社を選出しています。
引用元:マイクロ・テクニカ公式サイト(https://www.microtechnica.jp/)
引用元:Mujin公式サイト(https://www.mujin.co.jp/)